AI時代だからこそ考えたい「人間としての在り方・生き方」
こんにちは、暁塾の塾長です。
最近、気がかりなことがあります。それは、コミュニケーション能力の低下や、「将来の夢や希望」をうまく言葉にできない子どもたちが増えているように感じることです。
一人一人が夢を語り合い、希望を持って成長できる場所をどう創るか。先日、中央教育研究所(東京書籍株式会社)の研究報告に寄稿した内容を交え、これからの教育についてお話ししたいと思います。
1. 30年前、ベルリンの壁崩壊の年に私が考えたこと
今から約30年前、平成元年の学習指導要領改訂の年。私は文部省(現・文部科学省)の専門員として、新しい教育の形を模索していました。
ちょうどベルリンの壁が崩壊し、国際化とインターネットの普及が一気に始まった激動の時代です。当時の私たちは、「これからの情報化社会に、子どもたちはどう立ち向かうべきか」を真剣に議論し、それがのちの「総合的な学習の時間」へと繋がっていきました。
しかし、その後の教育現場は、英語教育の導入やICT活用、道徳の教科化など、「教える内容」が膨れ上がり、パンク状態にあるのが現状です。
2. 次の教育改革に私が期待する「10の柱」
これからの高度情報通信社会(AI時代)を生きる子どもたちに必要なのは、単なる知識の量ではありません。知・徳・体のバランスが取れた「全人的な成長」です。私は次の改革に向けて、以下の10点を提言しています。
- 内容の厳選: 詰め込みすぎを解消し、本当に大切なことを深く学ぶ。
- 豊かな人間性: 情報化社会だからこそ、温かい心を育てる。
- 「総合学習」の充実: 自分で調べ、考える時間を大切にする。
- 学校の裁量を増やす: 地域や学校の実情に合わせた教育を。
- 「在り方・生き方」教育: 人としてどう生きるかを問う。
- 道徳教育の改善: 形式的ではない、心に響く道徳を。
- 自学自習の推進: 自ら調べ、考える姿勢を。
- AI(チャットGPT等)の活用: 道具として賢く使いこなす。
- 小中一貫の視点: 9年間を見通した成長のサポート。
- 異年齢の交流: 縦の繋がりから社会性を学ぶ。
3. 「小学校段階」からの生き方教育
近年、不登校や引きこもりの増加、そして若者が将来に希望を持てないという調査結果が目立ちます。 情報が瞬時に世界を駆け巡る今だからこそ、「自分はどう生きたいか」を考える教育は、小学校低学年から始めるべきだと私は考えます。
他者と比較して落ち込むのではなく、自分自身の価値を見出し、社会の中でどう役に立ちたいかを語れる。そんな強さを育てたいのです。
4. 心を豊かにする「読書教育」のすすめ
そのための土台として、私が特にお勧めしたいのが**「読書」**です。 かつては「朝の10分間読書」が多くの学校で行われていましたが、学習内容の増加とともに、その貴重な時間も削られつつあります。
読書は、知識だけでなく感性を育てる基礎です。特に、
- 偉人の伝記
- 歴史書 を手に取ってほしいと願っています。
先人たちが困難にどう立ち向かい、どう生きたかを知ることは、子どもたちが「自分も豊かに生きたい」と真摯に考えるきっかけになります。
塾長よりメッセージ
教育とは、子どもたちが「自分の人生を愛せるようになる」ための手助けです。暁塾では、受験の先にある「人間としての在り方・生き方」を、保護者の皆様と共に考えていきたいと思っております。

