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塾長ブログ

啐啄同時

   子育てで一番大切なことは何かと問われたら、私はこの「啐啄同時」という言葉を思い浮かべます。

 子どもの成長する様子を的確に把握し、適切な援助をすることが、最も大事だと思います。

 「啐啄同時」という禅の言葉があります。「啐啄同時」とは、鶏の雛が卵から産まれ出ようとする時、卵の殻の内側から殻を突く音を立てます。これを「啐」と言います。そして、その音を聞いた親鳥が殻の外側を啄んで割ることを「啄」と言います。そしてこの「啐」と「啄」が同時であって、はじめて殻が破れて雛が産まれるのです。これを「啐啄同時」と言います。この関係については鶏に限らず、人間の親子の関係や学校の先生と児童生徒の関係に置き換えても、学ぶべき大切な言葉です。

 子育てや教育では、このタイミングが大事です。子どもの様子を的確に把握して、主体的な学びへの姿勢を促すとともに、子どもの意欲を見極めて指導する機会を逃さないようにすることが肝心です。

 雛鳥の誕生のように子どもの様子を見ていて、殻を割ろうとする絶妙のタイミングを見計らって、適切なアドバイスをすると子どもは大きく成長します。

 暁塾では、学習への意欲を喚起し、自らが主体的に学ぼうとする絶妙のタイミングを逃さないよう、塾生とコミュニケーションを図りながら指導しようと考えております。